新型コロナによる緊急事態宣言のために、海に行くのを自粛して悶々としております。
はやく落ち着いてもらいたいものです。
さて、おのだ耳鼻科では、フクダ電子の次亜塩素酸水生成器を導入いたしました。
① 次亜塩素酸水とは、どのようなものか?
次亜塩素酸水は殺菌・抗ウィルス作用が強く、アルコール代用として注目されています。インフルエンザウィルス、ノロウィルス、ヘルペスウイルス、大腸菌やブドウ球菌などを10秒以内で除菌、失活させます。新型コロナに対する有効性は照明されていませんが、コロナウィルスの構造的に効かないはずがありません。
次亜塩素酸水は、肌に優しく、人体や生物に無害です。
次亜塩素酸水は空中に噴霧することも可能です。これは細菌でのデータですが、ウィルスでも同様の効果が見込めます。このデータでは、空気中の除菌というより施設や物品の除菌とみるべきでしょう。おのだ耳鼻科では、三台の強力な空気清浄機で次亜塩素水を噴霧しています。待合室の患者様は、勝手に、知らない間に除菌されていることになります。
その他、空中を漂うウィルスを失活させる効果も見込めます。
2020年3月22日、埼玉スーパーアリーナで観客6500人を集めて強行されたK-1(格闘技)のイベントは、大クラスターになるかと思われましたが、結果は感染者の報告なしでした。主催者対策として行っていたのは、観客・スタッフ全員のマスク装着と一席ずつ間隔をあけたこと、次亜塩素酸水の噴霧でした。強行すべきイベントではありませんでしたが、とても参考になった出来事でした。
よく似た名称で『次亜塩素酸ナトリウム水』というのがありますが、これはハイターの成分で、殺菌・抗ウィルス力はあるものの、強アルカリ性なので、人体に有害です。次亜塩素水はとは違うものですから、ご注意ください。
② 次亜塩素酸水の弱点
次亜塩素酸水は、有機物に触れると分解されるので、手に汚れがあるような場合は、汚れで分解されてしまい、十分に消毒ができない可能性があります。ですから、肉眼で確認できるような汚れがある場合は、石鹸で汚れを洗い流す必要があります。ちなみに、石鹸はウィルスのエンベローブ(膜)を溶かして失活させるので、石鹸で手を洗ったら、それ以上の消毒は不要かもしれません。
また、安定性が悪くすぐに有効成分が低下してしまうという点も挙げられます。密閉容器でも保存をしても7日で有効成分が半減し、一か月でほぼ水になります。開放状態では三日で半減、10日でほぼ水です。紫外線にも弱く、遮光をしていないと、三日で水になります。ピンク線が通常の次亜塩素水です。(写真は青線、フクダ電子の次亜塩素水は長持ちしますという内容ですので、安定性がある、と書いていますが通常のものは不安定です。)
お店で、次亜塩素酸水のボトルを遮光せずにおいてあるのを見かけたら、注意をしてあげましょう。
③ 次亜塩素酸水生成器について
次亜塩素酸水生成器は複数ありますが、有効濃度に乏しいのが欠点です。殺菌、抗ウィルスに有効なのが40~50ppm(mg/ℓ)程度といわれていますが、東芝の10万円の製品で20~40ppm、13~30万円程度の国内他社製品でも有効成分が20ppm~60ppmの次亜塩素酸水しかつくれません。有効な濃度を生成できる製品は、だいだい100万円以上のお値段がかかるようです。
一万円を切る価格で売られている製品がありますが、ほぼ中国製で極めてあやしいです。塩素のにおいをさせると、次亜塩素酸水っぽくなりますので、次亜塩素酸ナトリウムを少しずつ溶出するような仕組みになっているのでしょうか。それならアルカリ性で有害ですが、中国ならやりかねません。次亜塩素酸水は酸性ですが、楽天市場で一番売れている製品の購入者のレヴューをみると、リトマス試験紙が青くなった(⇒アルカリ性)と書いているので、やはりあやしいです。
ハイター(次亜塩素酸ナトリウム)も人体には有害ですが、強力殺菌・抗ウィルス力あります。中国製の危険製品でもつくっているのは次亜塩素酸ナトリウムでしょうから、殺菌・抗ウィルス力はありあます。しかし、人体には使用しないようにしましょう。とくに、目に入ると失明する可能性があります。なかには肌にかけないようにと書いてあったり、アルカリ性であることを明記している、悪質な(逆に良心的?笑)生成器もあります。有害である可能性がありますから、買わないようにしましょう。中国製のウィルスに苦しめられて、さらに中国製の悪意製品で健康を害するなんて、とんでもないです。
④ おのだ耳鼻科で導入した生成器
フクダ電子の次亜塩素酸水は50ppm~250ppmの有効濃度で生成します。さらに有効成分が半減するのは21日(一週間で80%に低下)と安定性は抜群です。
生成器は高価なものでしたが、一度買えば一リットルあたり5円のランニングコストで生成できますので、皆様に提供させていただくことにしました。
次亜塩素酸水とは、塩化ナトリウム水溶液を電気分解することによって次亜塩素酸HClOを生成したもの、という定義があるようです。この機械は次亜塩素酸ナトリウムと希塩酸を混合することによって次亜塩素酸HClOを生成するで、定義とは異なるので、メーカーは次亜機能水と呼んでいるようです。
次亜塩素酸水を受付横のタンクに入れて置いていますので、お持ちの容器に移してお持ち帰りください。(容器は水道水でよく洗って、お持ちください。汚れやジュースなどの飲料が残っていると、有効成分が低下します。)
50ppmの濃度ですので、薄めず、そのままご使用いただけます。保存容器は、アルミホイルで包むか、ペットボトルホルダーにいれるなどして遮光してください。
一週間で有効成分が低下してきますので、新しいものに入れ替えてください。
タンクが空になったら、忙しくなければすぐに生成しますので、スタッフにお申し付けください。お店や職場で使用されてもまったく構いませんが、大量持ち出し(二リットル以上)はご遠慮ください。
PHが6前後なので、通常の次亜塩素酸水より金属などの腐食性が少ないのですが、水道水よりは加湿器を傷める可能性があるようです。加湿器に入れて使用するか否かは自己責任でお願いいたします。患者様でなくともお持かえり頂いて結構ですが、院内は患者様、ご家族ともにマスク装着をお願いしていますので、マスクをしていない方、咳エチケットが出来ない方のご来院はご遠慮ください。
(受付横に置いてある使い捨てマスクは、患者様とご家族用ですので、ご使用、持ち出しはご遠慮ください。)
当院次亜塩素酸水と同様の生成方法を紹介する個人の方のブログを見つけたので、URLを貼っておきます。生成方法は多少面倒ですが、中国製のあやしい製品でつくる液体よりは断然いいと思います。 リンクの了承はえていませんことをご了承、ご容赦ください。
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