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執筆者の写真Tomoo Onoda

高知の西での贅沢


ダイビング・インストラクターのイッシー家のシークレットビーチに行ってきました。(カタカナだらけですね)

ムラサキウニや岩ガキが食べ放題!と聞いていたので、ウニ好きの小野田にはたまりません。まずは、準備です。

ウニは、それだけで食べても美味しいのですが、うに丼にしたら美味しいですよね。さらに、ご飯を酢飯にすると最高です。ウニのお寿司にするわけです。道中に立ち寄ったお弁当屋さんで熱々のご飯を買って、寿司酢を混ぜて酢飯を作成してビーチに向かいます。ああ、お腹が空きました。

引き潮の時間を狙って、テトラポットを超え、

岩壁を越え、落盤現場を通っていくと、そのビーチに到着です。

その日は大潮で、何メートルも潮がひいています。

ビーチのわきには潮だまりがいくつもできていて、そこには無数のムラサキウニが!割って食べてみると、うわっ、甘くて旨い!ふと、周りをみると、岩にはふのり(布海苔)がいっぱいついています。ふのりは、吸い物にしたり、天ぷらにしていただく美味しい海藻です。ははあ、ここのウニは美味しいふのりを食べているので、こんなに旨いのだな。北海道の利尻島で採れるウニは最高峰とされていますが、それは利尻昆布を食べているからだそうです。だから、ふのりを食べている高知のウニは美味しいのです。

ウニは、ひっくり返してお尻兼口の部分を落として穴をあけ、内部をしっかり海水で洗うと美味しいオレンジ色の卵巣が残ります。

それをティースプーンで丁寧にすくって、用意した酢飯に並べていきます。すると、美味しそうなウニのお寿司が出来上がりました。

さあ、実食です。

甘いウニがほんのり甘い酢飯に溶けていきわたり、口のなかに広がって味蕾を刺激します。甘い香りが鼻腔の奥に広がります。

小粒ですが、味は利尻のウニに勝るとも劣らない。ああ、幸せです。

その後、イッシーさんがガンガゼを引き上げてきました。

ガンガゼはその味は美味とされており、鹿児島県では高級食材です。割ってみると、卵巣はきれいでムラサキウニよりも大きくて美味そうです。これは期待できそうだ、と口に入れると、ちょっとえぐみのある味で、ムラサキウニにはかないません。以前、シラヒゲウニを食べてみましたが、その味に似ています。やはり、ウニはムラサキウニか、バフンウニに尽きます。

さて、潮が満ちてこない間にシークレットビーチは引き上げです。

ウニ寿司の余韻にひたりつつ、イッシーさんたちと別れて大月町へ。三浦ダイビングでタンクを借りてバー浜で潜水です。水温は16℃で水は冷たく、濁っています。海のなかはこんな感じ。

日も暮れてきたので、そうそうに切り上げて大月町ふれあいパーク(道の駅)へ。

ここでは、地元で採れた魚や野菜が売られています。晩御飯の食材は、タコは地ダコ、鮪は大月町で養殖されているクロマグロ、一本百円のアナゴです。ふれあいパークの向かいのアパートに戻って夕食の支度です。

アナゴは目打ちができないので開くのに苦労しましたが、天ぷらと煮穴子に。タコと鮪はお刺身でいただきました。お酒はしらぎく。穴子はふっくら、天ぷらは小麦粉をよく冷えた炭酸水で溶いて衣を作ります。油はゴマ油をちょと加えて高温で揚げると、衣はサクサク、穴子はふっくら。鮪は、さすがクロマグロ、きめの細かい舌ざわりは最高です。タコはモータリアのものとは違って、しっかりタコの香りがします。いやいや、最高ですな。

しかし、鮪は食べきれなかったので、翌朝、バー浜の猫にお土産です。タコは猫にあげてはいけないとのことなので、タコ天丼にして朝ご飯にいただきました。

さて、翌朝のバー浜は猫が少ない。眼つきの悪い毛の長い灰色野良猫が一匹いるだけです。みーちゃん、さくら、もも、小さいくろちゃーん、どこに行ったんだあ?

しゃーないな、こいつにでもあげるか。いままで、この灰色野良猫は人を近づけたことがありません。しかし、さすがクロマグロ。一切れずつ投げると、ほふく前進してきて食べています。鮪を少しずつあげながら接近し、とうとう手の届くところまで近づくことに成功しました。手から食べるかなと思って鼻先に鮪をもっていくと、灰色野良はどまどっています。食べてもいいよ、って俺がいったら、灰色野良はシャーっと返してきました。シャー

だとお!全然可愛くない。俺もシャーっとやり返すと、灰色野良は逃げていきました。ふん。ざまミロ。

そうこうしていると、さくらが帰ってきました。しっぽが短いさくら、かわいい。残りの鮪をグルグルいいながら手から食べてくれました。さくらも贅沢ができてよかったね。

雨がひどいのでその日の潜水は中止し、ふたたびふれあいパークへ。鯛とカワハギ、それとアカジンミーバイ(スジアラ)があったので購入しました。アカジンミーバイは沖縄では最高級の魚です。沖縄の方言で、お金のことをジン、ミーバイはハタ類の魚のことをいいますが、赤いお金になるハタという意味でアカジンミーバイというのですが、高知では安いですね。アカジンミーバイはバー浜の水深15m付近の岩場でもときどき見かけます。

これは玉野の実家に持って帰って両親にふるまうこととしました。鯛とアカジンミーバイはこぶじめにして松皮造りに、鯛のお頭は潮汁に、ミーバイのあらは煮付けに。カワハギはお造りにして、肝とネギ、馬路村の柚子ポン酢で和えていただきます。カワハギの肝とネギ、柚子ポン酢の組み合わせは、以前、新居浜で勤務していたころに河豚料理の店で食べ方で食べたフグザクに習った、最高に旨い組み合わせです。馬路村の柚子ポン酢は、岡山では800円を超える高級品ですが、高知の佐野屋では450円で買えます。

鯛もカワハギもうまうまで、両親も大喜び。母もお酒がすすみます。お酒は、岡山児島の多賀治。アラジンミーバイは確かに旨いのですが、鯛と大差ありません。あれ?こんなものかと思って煮付けを食べたら、身がしっかりしていて味が濃い。なんて旨いのだ!アラしかなかったので残念でしたが、アカジンミーバイの美味しさを知りました。

こんどから、海の中でアカジンミーバイを見る目が変わりそうです。


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